レインボウ・プログラムとは

レインボウ・プログラムは、アメリカの国際的な非営利組織Rainbows For All Children, Incが、離婚・死別・虐待などの喪失を体験した子どもや大人がピア・サポート・グループを運営するために制作したプログラムの一つです。プログラムは下記の通り、幼児から大人までを対象に作られています。

  サンビームス(就学前)
  レインボウ(小中学生)
  スペクトラム(高校生)
  プリズム(ひとり親・継父母)
  シルバーライニング(災害地の被害児・者)

レインボウ・プログラムは、さまざまな喪失体験にあった子どもたちが、ファシリテーターによって安全を保障をされた場で、感情を安心してことばにし聴き合えるように、年齢に応じたレインボウ・ジャーナル(ワークブック)や絵本を用います。喪失体験によって起こる悲しみや混乱、怒り、罪悪感などの感情を仲間とともに受けとめ、理解し、それを乗り越え、新しく生きていく力をつけていくためのピアサポート・プログラムです。
日本では、子ども家庭リソースセンターにより小学生から中学生を対象にした『レインボウ』を使って、児童養護施設の子どもたちを中心に実施されています。

 
レインボウのはじまり

創始者スージー・Y・マルタは自身が離婚をした後、自分の3人の子どもと同じように、家族の変化によって辛い思いをしている子どもを支援しようと考えて『レインボウ』を始めました。
良妻賢母を理想としていたスージーは離婚を体験するなど考えてもいなかったので、離婚が現実となった時は打ちのめされてしまいました。しかし子どもについては、周りの人が、「子どもは強いから直ぐに立ち直る。大丈夫だよ。」と口を揃えて言うので、全然心配していませんでした。
でも直ぐに、自分と同じように子どもも傷ついていることに気がついて、カウンセリングに連れて行きました。カウンセリングが終った時、カウンセラーは「子どもはちゃんと変化に慣れていくから、これ以上のカウンセリングは必要ない。」と言いました。しかし、一体どうやってちゃんと変化に慣れていくのかは教えてくれなかったのです。結局、来た時と同じ悲しい気持のままで家に帰るしかありませんでした。
やがてスージーは、子どもがそれまでの家族の形が無くなってしまったことを悲しんでいるのだと気がつきました。また、子どもは同じように喪失体験で辛い思いをしている同年代の子どもと一緒にいることで、自分の気持を客観的に理解し、受け入れることができるようになると考えて、ひとり親の仲間と一緒に、週末に子どもの集会を開くようになりました。最初の3年間の間に約800人の子どもが集会に参加し、その子ども達の話に興味を持ったスージーは多くの専門家たちの協力を得て正式のカリキュラム作りに取組み、レインボウの基礎を築きます。
『レインボウ』は1983年、シカゴの私立学校3校で試験的に行われました。それ以来、アメリカをはじめカナダ、イギリス、オーストラリア、ニユージーランド、日本など世界18カ国で実践され、300万人を超える子どもたちが参加しています。
レインボウ創設から30年、家族に起こる喪失に苦しむ子どもたちへの支援活動に専念してこられたスージーさんは2013年1月、創立30周年記念祭を前に永眠されました。心
からの哀悼の意を表します。

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